古いMacBook AirにLubuntuをインストールする

目的

こちらで書いたように、現在サポートの切れたMacBook Airを所持しています。

使えないMacBookを持っていても仕方ないので、Ubuntuの派生で軽量なディストリビューションであるLubuntuをこのMacBook Airに入れてみようと思います。

完全にmacOSを消すわけではなくて、macOSとLubuntuのデュアルブートを目指します。

対象のMacBook Air

持っているのはMacBook Air Early 2015で、次のようなスペックになっています。

スペック名スペック
OSmacOS Monterey
CPUIntel Core i5
メモリ8GB
ストレージ256GB

ISOイメージを書き込んだUSBメモリの作成

ISOファイルのダウンロード

以下リンクから、LubuntuのISOイメージをダウンロードします。
2024年12月現在だと、24.04.1が最新のLTS版なので、これをダウンロードします。

Downloads – Lubuntu

念のため、ダウンロードしたISOファイルのハッシュ値が公式のものと一致するか確認します。

$ shasum -a 256 ~/Downloads/lubuntu-24.04.1-desktop-amd64.iso
cba3737f2ec5e1432e86d0f95fb09e1e4febeca97cc7d2d2c56c788a6903b345  /Users/user/Downloads/lubuntu-24.04.1-desktop-amd64.iso

ISOファイルを書き込んだUSBメモリを作成

マウントしてるディスクの一覧を取得して、USBメモリを特定します。

$ diskutil list
/dev/disk0 (internal, physical):
   #:                       TYPE NAME                    SIZE       IDENTIFIER
   0:      GUID_partition_scheme                        *251.0 GB   disk0
   1:                        EFI EFI                     209.7 MB   disk0s1
   2:                 Apple_APFS Container disk1         250.8 GB   disk0s2

/dev/disk1 (synthesized):
   #:                       TYPE NAME                    SIZE       IDENTIFIER
   0:      APFS Container Scheme -                      +250.8 GB   disk1
                                 Physical Store disk0s2
   1:                APFS Volume System - Data           130.7 GB   disk1s1
   2:                APFS Volume Preboot                 814.8 MB   disk1s2
   3:                APFS Volume Recovery                1.1 GB     disk1s3
   4:                APFS Volume VM                      2.1 GB     disk1s4
   5:                APFS Volume System                  15.4 GB    disk1s5
   6:              APFS Snapshot com.apple.os.update-... 15.4 GB    disk1s5s1

/dev/disk2 (external, physical):
   #:                       TYPE NAME                    SIZE       IDENTIFIER
   0:                            USB4G                  *4.0 GB     disk2

USBメモリは/dev/disk2ですね。

次にUSBメモリを初期化します。

$ diskutil eraseDisk MS-DOS USB4GB /dev/disk2
Started erase on disk2 (USB4G)
Unmounting disk
Creating the partition map
Waiting for partitions to activate
Formatting disk2s2 as MS-DOS (FAT) with name USB4GB
512 bytes per physical sector
/dev/rdisk2s2: 7403360 sectors in 925420 FAT32 clusters (4096 bytes/cluster)
bps=512 spc=8 res=32 nft=2 mid=0xf8 spt=32 hds=255 hid=411648 drv=0x80 bsec=7417856 bspf=7230 rdcl=2 infs=1 bkbs=6
Mounting disk
Finished erase on disk2

初期化完了後にアンマウントします。

$ diskutil unmountDisk /dev/disk2
Unmount of all volumes on disk2 was successful

ISOファイルをUSBメモリに書き込みます。

# ISOファイルのパスは相対パスだとNo such file or directoryになったのでフルパスで指定
$ sudo dd if=/Users/user/Downloads/lubuntu-24.04.1-desktop-amd64.iso of=/dev/disk2 bs=16m status=progress
  3305111552 bytes (3305 MB, 3152 MiB) transferred 7118.291s, 464 kB/s
197+1 records in
197+1 records out
3309283328 bytes transferred in 7124.972452 secs (464463 bytes/sec)

ブロックサイズの設定が悪かったのか、低速のUSBメモリを使ったからなのか、思いのほか時間がかかった・・・

完了したらUSBを取り外します。

$ diskutil eject /dev/disk2

これでLubuntuブート用のUSBメモリの完成です。

参考:

MacでLinuxのISOファイルをUSBフラッシュメモリに書き込む
Macでターミナル上のシェルコマンドdiskutilとddコマンドを使ってLinuxのISOイメージファイルをUSBフラッシュメモリドライブに焼いてインストールメディアデバイスを作成する方法を説明します。

Lubuntu用のボリュームの作成

MacBookのローカルディスクのパーティションを分割して、Lubuntuインストール用のパーティションを作成します。

Macにプリインストールされているディスクユーティリティを開いて、Partitionを選択します。

「+」ボタンを押します。

Add Partitionを選択します。

新規パーティションの情報を入力します。

各項目はそれぞれ次のように入力します。

項目入力する値
Name適当なパーティション名
FormatMS-DOS (FAT)
Sizeパーティションのサイズ
円グラフの分割の線をドラッグすることで変更する

Applyボタンを押すと確認モーダルが表示されるので、内容が問題なければPartitionを押します。

ボリュームのリサイズ中は電源落とすなよ的なモーダルが出るので、Continueを押すとパーティションの作成が始まります。

しばらく待つとパーティションの作成が完了しました。
(最後にアンマウントが失敗した的なエラーが出ましたが、気にせず進めます。)

参考:

Lubuntuのインストール

(ここからはスクショ取れてないので画像なしです・・・)

MacBookを一度シャットダウンして、ISOイメージを書き込んだUSBメモリを挿します。

optionキーを押しながらMacBookを再度起動するといつもと違う画面が表示されるので、「EFI Boot」を選択します。

すると真っ黒い画面が表示されるので、矢印キーで「Try or Install Lubuntu」を選択してEnterを押します。

Lubuntuの起動画面が表示されるので、Select Your Languageで日本語を選択して、「Install Lubuntu」をクリックします。

Lubuntuのインストーラが起動するので、あとは流れに沿ってインストールするだけです。

注意するべき点として、流れに沿って進めていくとインストールするパーティションを選択する画面が出てきます。
ここでは「パーティションの置換」を選択して、先ほど作成したパーティションを選択します。
ここの選択をミスるとmacOSが消えたりします。

インストールが完了すると再起動を促されます。

今すぐ再起動を選択すると「Please remove the installation medium, then press ENTER:」と表示された画面になるので、USBメモリを取り除いてEnterを押します。

するとLubuntuが起動するようになります。

Lubuntuインストール完了後はデフォルトでLubuntuが起動するようになります。macOSを起動したい場合は、optionを押しながら起動して、「System」を選択するとmacOSが起動します。

とりあえずLubuntuのインストールまでは完了しました。ネットにはまだ繋がってなかったり、実用のためにはまだ諸々設定が必要ですが、その辺りは次回やっていきます。

参考:

macOS MojaveとUbuntu 18.04をデュアルブート(新しいMac等は非対応) - Qiita
注意!: ここに書かれている方法に従っても、Macの機種によってはUbuntuを起動することができない場合があります。下にも書いてあるように、最近のMacだとインストールさえ現時点では難しいようです…

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